医療統計学を学ぶ大学生のブログ

医療統計学、因果推論を専攻しています。R, SASユーザーです。

因果推論

Time-varying treatmentsの因果推論:時間依存性交絡とg-methodsの紹介

以前の記事で言及したように、治療(曝露)が複数回行われる場合の因果推論(g-methods)についてまとめます。文量の都合上、g-methodsの各手法については別記事とする予定で、今回は時間依存性交絡や今後のg-methodsの各手法の議論に必要となる基本的な部分…

Causal Inference: What If, Chapter1

統計的因果推論という分野で世界的権威であるMiguel A. Hernan, James M. Robins教授の著書「Causal Inference: What If」で取り扱っている内容についてまとめていきます。両名とも2022年4月現在、ハーバード大学に在籍されておりまして、本書は以下のMiguel…

The bias-variance trade-off

本記事はWhat Ifの11章の5節目(ラスト)の内容です。前回の記事はこちら。 norihirosuzuki.hatenablog.com 今回の内容はこんな感じ The bias-variance trade-off 複数のモデルの想定 バイアスと分散のトレードオフ Technical Point 11.1

Smoothing

本記事はWhat Ifの11章の4節目の内容です。前回の記事はこちら norihirosuzuki.hatenablog.com 今回の内容 Smoothing 線形モデルの仮定 モデルの滑らかさ ”liner(線形)”という用語に関して Fine Point 11.2

Nonparametric estimators of the conditional mean

本記事はWhat Ifの11章の3節目の内容です。前回の記事はこちら norihirosuzuki.hatenablog.com 段々と内容の抽象度、レベル感が上がってきているので一節ごとの毎日更新が厳しくなってきていますがどうにか出来る限り頑張ります。というわけで内容へ。 Nonpa…

Parametric estimator of the conditional mean

本記事はWhat Ifの11章の内容にあたります。11章は以下の4つの節で構成されており、今回はその2節目の内容です。 Data cannot speak for themselves Parametric estimators of the conditional mean Nonparametric estimators of the conditional mean Smoot…

Data cannot speak for themselves

本記事はWhat Ifの11章の内容にあたります。What IfのPartⅡから使用されている具体例は、実データに線形回帰やロジスティック回帰モデルを適合させたものでありPartⅠのように手計算では難しいので、R, SAS, Stata, and Pythonなどを使用しています。データセ…

傾向スコアを用いたIPW(IPTW)法の概要

先日は傾向スコアを用いたマッチングについての記事をまとめましたが、同じ傾向スコアを使う方法つながりとして、今回はIPW法についてまとめていこうと思います。 傾向スコアマッチングでは、マッチングという作業が入ってしまう分どうしても解析対象となる…

傾向スコア(Propensity Score)の概要

今回は因果推論の文脈で近年非常に多く使われるようになっている傾向スコアについて簡単にまとめていこうと思います。また別記事としてSASでの傾向スコアを用いた解析の簡単な例やコード等もまとめていけたらいいかなと思います。 因果効果の定義 交換可能性…

Causal DAGsの紹介

最近Twitterで、DAGに関する議論が巻き起こったのもあり、一度What If(Ch.6)でのDAGに関する内容をまとめたほうがいいかなと、この記事を書き始めています。また、Modern EpidemiologyのゼミでDAGのパスに関する話が出たのですが、What Ifを経験していない…

因果推論におけるHillの考慮事項

(Image by geralt from Pixabay) 因果推論を行うにあたって、因果関係であるか否かを判断するための何かしらの基準を作ればいいのではないかという発想は自然なことかと思います。この一定のルールを作ろうとするアプローチの始まりは、イギリスの哲学者であ…

選択バイアス(Selection bias)について

(Image by geralt from Pixabay) 無作為化が行われた実験研究では、通常、交絡は予測されません。しかし、観察研究と実験研究ではともに交絡以外にも真の関係性をゆがめる潜在的な問題、バイアスが存在しており、これもまた調整をする必要があります。 この…

操作変数法(IV estimation)について

(Image by PhotoMIX-Company from Pixabay) つい先日、輪読を行っているWhat Ifの担当発表が終わり、せっかくなので簡単にまとめようかと思います。今回の内容はChapter16の操作変数法(Instrumental variable estimation)です。記事中の画像はWhat Ifより…

潜在アウトカムを用いた因果推論基礎

(Image by geralt from Pixabay) 因果推論についての理論、手法は様々なものが世の中に出ていますが、すべてを取り扱おうとするとかなりの量になってしまうので、シリーズ化していこうと思います。 第一弾として、今回はルービン因果モデルにおいて最も基礎…